現代建築研究「伝家プロジェクト」

現代建築研究「伝家プロジェクト」
一人暮らしで高齢の施主さんには、あまりにも大きくなりすぎた家や土地。それを小さくたたみ、新しい余生を送る家を建てる。建築家 六角美瑠さんによる「伝家プロジェクト」を東京大学生産技術研究所 林憲吾研究室(旧村松研究室)が記録、その一つの手法として360°映像記録をご活用いただきました。二次元的な記録からはこぼれ落ちてしまう現実を、身体的記録によって他者と共有することで、実際に現場を訪れていない方々とも考えを共有することが可能になります。

研究の「現場」を共有する

2Dマップなども交えて家の構造をありのままに記録・保存。さらに、物理的な家だけではなく、家主の生活風景も記録することで、研究者が五感で感じた状況をよりリアルに体験できるように配慮しました。

空間に情報を集約する

記録した空間をキャンバスとして、東京大学林憲吾研究室の学生が記録したオブジェクトの写真、家主へのインタビューを通して得たストーリーを各シーンに情報として紐付けることで、背景にある時間も含めて理解することができます。

どのように他者と体験を共有し、
ひとつの課題について同じ目線で対話するか

本研究がアプローチしている現象は、普遍的な定義を与えることができない個別の課題です。現場を体験していない誰かが、テキストや写真だけでその全貌を理解することは難しく、対話を始めるには同じ状況を追体験することが必要です。360度記録は臨床研究における対話ツールとして機能する、それを確かめることができるプロジェクトでした。

DISCUSSION

PROJECT INFORMATION

CLIENT
国立大学法人 東京大学
さま
ROLE
360°映像制作 / 配信システム構築
RELEASE
2022.07
CREDITS
METHODS
360°体験記録
KEYWORDS
大学
研究