無為堂はこれまでも建築図面や写真、映像などさまざまなかたちで記録されてきましたが、そのどれも未来の人が現代に生きる人と同様の体験を得られるフォーマットではありませんでした。360度映像を用いることで、情報ではなくありのままの体験として空間を記録することがかのうになりました。
児島虎次郎は、大原家の支援を受けて美術品の蒐集を目的にヨーロッパ、エジプト、中国に度々足を運びました。その景色をそのまま再現することはできませんが、当時の写真にCGで各国の町並みを上空の景色を合成することで、当時の児島の足跡を追体験することを可能にしました。